帆船小説。
ご存知有りません？…では、どんなモノだと思われますか？
そりゃまぁ、とりあえずは、帆船が出てきさえすれば、帆船小説といえなくはないかも。ですが、「帆船の時代を背景にした海洋冒険小説」といえば、おおざっぱな定義になるでしょうか。
国籍や時代を特定するわけではなけれど、中心となるのはやはり、英国産の作品群。単に「冒険小説」というだけで、英国伝統のジャンルと言われるくらいだというのに、歴史上、最盛期スペインの無敵艦隊を無敵でなくし、大陸を蹂躪する帝王ナポレオンをトラファルガー海戦で阻み、日の沈む事なき大植民地帝国を築き上げた海洋王国の伝統が加わると、これはもう、しょうがない！としか言えませんです。フランスと両方相手にしてるうちに、アメリカには独立されちゃったですけどね。そんなわけで、イギリス以外では、アメリカ産のものが、比較的世に出ているようです。
と、いうわけで、帆船小説のヒーローというのは、大概は帆走戦艦に乗った英国海軍軍人と思って下さい。だもんでこのジャンルにハマると、イギリス贔屓がインプリンティングされてしまう危険があります。ご注意のほどを。
そういわれてもまだピンと来ないあなたも…帆船っていうと、何をイメージされますか？ディズニーランドの海賊船？観光地の帆船型遊覧船？アメリカズ・カップのヨット？お酒のラベルのカティサーク号？
そのどれをとってみても(遊覧船はさすがに多少ちゃちいですが)、帆船というのはそれだけで美しくも勇壮なモノです。ついでに昔の軍装ってのも、倫理的道義的な面はさておき、おおいに凛々しく格好良いものです。騙されたと思って、このジャンル未体験なかたもぜひ、一度試してみて下さいませ。m(__)m
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